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涼しい顔で

 

何も持ってない 何も出来ない 取り柄の一つも無い それでも自信を持ってる顔をしてハッタリをかます
裏付けのない受け売りばかり 薄っぺらい俺 さも自分の中にあることのように自慢気に
問い詰められたらすぐにボロが出るだろう それがないから今日も何とか凌げているだけ
ふっと吹いたら飛んでいってしまう小さな後悔と 見て見ぬ振りで積もりに積もった大きな後悔を
振り払ったりは出来ないし かと言って覆せやしない だから忘れたふりで涼しく見せる
意味も分からず理由なんてない 守っていることに その場を無難に受け流すため それだけの話
後付けの理由がいつか付いてくるだろう 甘過ぎた考えから今もなお抜け出せずにいる
見て見ぬ振りでいつの間にか消えた小さな後悔と ふっと吹いてもしぶとく残る大きな後悔は
無かったことにできやしない 向き合ってばかりもいられない だから忘れたふりで涼しい顔で
街に流れる愛だの恋だのを唄う人たちも 使い古された表現に頼るたび頭抱えて 似たような冷めた感情を振り払って生きてるだろう
でもステージのライトは容赦なく輝かせる

ふっと吹いたら飛んでいってしまう小さな後悔は 見て見ぬ振りで積もりに積もった大きな後悔に
いつか変わることもあるだろう かと言ってどうにもできない
それなら受け入れて涼しい顔で
だから忘れたふりで涼しい顔で

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